
ゴルフ場以外で人生の”ナイスショット”を打つ機会はあるだろうか?
料理やカラオケなど、何か得意な技術を持っている人をとてもうらやましく思う。
何もない私にとっては小型船舶免許で海に出れることは唯一の得意ジャンルといえる。
そんな得意ジャンルで、普段はゴルフに行く仲間たちを誘って遊ぶ場所を芝の上から海の上へ変えてみた。
今回は21フィートのレンタル艇で東京湾と都心の運河を巡る、1日限りの大人のドライブに出た。

前日までの当日の予報は快晴&酷暑の40℃、「風が弱い午前のうちに沖へ出て、7mの風が吹くという午後は都心の運河でゆったり過ごす」という航行計画を立てて出発の朝を迎えた。
【第1章】出航準備と高揚感
集合と買い物
朝は7時に集合し、近所のコンビニで買い出しをした。
朝食やお茶、熱中症対策のドリンクや、船の上で摂る軽食。
車の運転もしないメンバーは少しのアルコールも購入していた。
思い思いの楽しみ方を想像し期待をふくらませてくれていることに嬉しくなった。
プレジャーボートに乗ることが初めての人もいて、これから始まるクルージング前のドライブからテンションが少しずつ上がっていく様子が見れた。
船長としては、不安になるようなことや事故を最大限に避けることと”おもてなし”の心をもっていた。
マリーナでの準備
8月最後の土曜の朝にもかかわらず、首都高は渋滞もなくスムースな車移動。
通常90分以上かかるところを60分強で着いてしまい、予定よりも30分も早く着いてしまった。
船の出航準備に少し時間がかかるかと思ったが、出航前の航行計画についてブリーフィングし、すぐに船の準備をしてくれた。
ライフジャケットを借りて、いよいよ出航だ。
この日の航行は、まずはディズニーリゾートの裏側を写真に撮り、早々に東京湾に出て風の塔に向かう。
“海”を体験するのだ。
それから羽田沖に移動し、飛行機の離陸と着陸を間近で轟音とともに見る。
それから東京の運河めぐりと隅田川遡上する。
旧江戸川を下る
船を借りたマリーナから旧江戸川を下り、ディズニーリゾートの横から海に出る。
普段、ディズニーリゾートはパーク内で各施設を見るが、この日は海側の裏側からの貴重な写真撮影ができた。
とはいえ、ディズニーシーの裏側、施設は正面ではないので色気はない笑

陸から見るのとは全く違う海からの眺めは珍しい。
【第2章】東京湾への感謝と感動
無風、ベタ凪の航海
河口から東京湾に出ると少しの波は立っているものだが、この日はベタベタに波がなく、最高の滑走日和だった。

普段よりもスピードも出せちゃうし、予想外にスラロームも気持ちよくできてしまった。
予報を先読みした航行計画が功を奏した。

大型船の引き波を受けるときには「揺れますよ~~っ!」の合図とともに手すりに捕まってもらったが、他はすんなりで余裕をもって楽しんでもらえた。
風の塔と海の絶景
若干ガスッていて普段は遠くにしか見えない「風の塔」を間近で見る感動。
「初めて見た」なんていうリアクションもいただき、新鮮に感じたもらえてうれしかった。

川崎側から海ほたるに向かうトンネルの空気穴だ。
羽田空港沖の興奮
クライマックスの一つと思っていて自分も楽しみだった飛行機の離着陸シーン。

エンジン音と風圧、そして何より正面から飛行機が向かってきて頭上を通過する大迫力は感動もの。
向かってくる数秒は怖ささえ感じてしまった。
【第3章】安堵と都心の水路巡り
運河への避難
昼頃に風が強くなる前に湾岸に近づき、運河をフラフラとしていた。
豊洲方面に向かおうとしていたが道?を誤り、間違えて再び海に向かってしまった。レインボーブリッジが見え始めたところで「???」

「え?なにコレ? 軍艦じゃん?空母じゃん?」
よく見ると、上には戦闘機やヘリコプターが停まっていて、船尾にはイングランドとイギリスの国旗が見えた。
「イギリスの軍艦?イギリス海軍?」
しばらくして確信に変わったのは、遊覧船が近づいてきて乗船客がみんな写真を撮っている。
海上保安庁の警備艇が警告文を出しながら近づいてきた。

「えぇ~~、こんなラッキーある?」
写真を撮りまくって、レインボーブリッジどころではなかった。
運河から見る都心
普段は陸から遠目にしか見ることのないコンテナターミナル。

海の上から、下から見上げるクレーンの迫力はなかなか。

私の写真では臨場感はなかなか伝えにくいが、現場では大人でも声が上がる。
レインボーブリッジからビッグサイトや豊洲市場、東京観光らしからぬ東京観光だ。


レンタル艇の時間に余裕があるので、京浜運河にも足を延ばした。

羽田空港へ向かう途中にモノレールから見る景色は、今日に限っては逆の目線。
風を気持ちよく感じられた瞬間だった。
隅田川の絶景
帰りは隅田川を遡上する。


次から次に橋をくぐって、両国国技館からアサヒビール本社、そしてスカイツリー。

このビールのビルに移る金色?のスカイツリーが影の人気者だ。

これも普段の目線よりも低いところから見ることで迫力は5割増し。

隅田川は遊覧船や屋形船が多く、気にしながらの操船が難しい。
双方の安全を確保しながら、橋脚を気にしながらすれ違ったり追い抜いたりが必要だ。
【第4章】旅の終わりと達成感
帰路と乾杯
無事にマリーナに着岸でき、事故もなく危なげなく戻れたことに感謝。
マリーナのスタッフに聞いてみると、イギリス軍艦は最新空母「プリンス・オブ・ウェールズ」といい、イギリス空母が東京港に入港したのは28年ぶり。
5日間だけ停泊する予定だそうで、とても貴重な機会だったらしい。
航行計画通りに6時間の航海を終えられて幸せだ。
乗船いただいたゴルフ仲間にも感謝。
車で帰宅の途へ、そしてくるーじんぐの最後は反省会と称して振り返りと無事の乾杯で歓喜を共有できた。

翌日には、少年野球で一緒に子育てをした近所の仲間からの出航依頼がきた。
またマリーナに予約の電話を入れて、次の航海の計画を立てる。
なんて幸せなことだろうか。
また安全な航海を心がけ、今後もクルージングを楽しめるように。
またさらに大きな船を操船できるように操船の経験を積み、ウデを上げていきたい。
この記事を書いた人Wrote this article

Kyosuke
Swing&Savor54(スイセイ ごーよん)の編集人にしてアラフィフ サラリーマン。老後の「行くとこ・やること」を考えながら、初老のゴルフや日常を体験ベースで発信しています。練習環境をインドアゴルフに変えてから、シーズンAveは100→87に激変中。なぜ?を備忘録としつつ、好きなことを残しています。