
「え!?勝手に中国株が買われてるって、どういうこと?」
「楽天証券の口座にいつの間にか中国の個別株があって含み益になってた??」
ここ最近、SNSでそんな投稿を見かける機会が増えている。
2025年3月のことだ。
被害に遭っているらしいのは、楽天証券を利用して投資をしている個人投資家。
見たことも聞いたこともない中国株が購入されていた――。
実は私自身も、楽天経済圏の中にいて楽天証券をメイン口座として資産運用している。
NISAや日本の個別株、米国ETFなどの取引を日常的に行っており、決して他人ごととは思えず。
何よりも、そんなの不安が大きすぎる。自分の金融資産が勝手に売買されるなんて。。
今回の記事では、こうした被害の背景と考察(=妄想)、そしてすぐに実践できる「7つの対策」を考えてみたい。
フィッシング詐欺→不正ログイン→謎の中国株購入
各種メディアやユーザーの投稿をまとめると、こうした被害の多くはフィッシング詐欺がきっかけで発生しているようだ。
楽天証券を名乗る偽メールが届き、「クレカの引き落としができません」や「口座確認が必要です」のような不安をあおる文面。
そのリンクをクリックすると、本物そっくりの偽ログインページへ飛ばされてしまう。
そこでログイン情報や取引暗証番号を入力してしまうと――
第三者があなたの口座にアクセスできる状態になってしまう。
その結果、保有していた株式が勝手に売られたり、
知らない中国の個別株の銘柄が購入されるという。
金額は数十万から百万円以上にのぼるケースも確認されているらしい。
そして、ついには楽天証券は中国株の買い注文を受け付けないことにしたという。
ただ、これ、楽天証券だけでなくSBI証券やマネックス証券でも同様の被害が出ているらしく、各社一斉に注意喚起を強調したリリースを出している。
なぜ中国株が買われるのか?考えられる理由
ここで気になるのは、なぜ中国株なのか?という点だ。
考えられる理由をいくつか妄想してみる。
① 出口戦略としての操作銘柄
第三者がグループで動いており、流動性のない銘柄に意図的な売買を起こすことで
自らが保有していた株式を高値で売り抜ける、いわゆる「出口づくり」の可能性。
② 株価下落を逆手に取った投機行為
この数年、中国市場は不動産バブル崩壊など2024年くらいから景気低迷や不動産危機が続き、株価も大幅に下落。
「安く仕込むチャンス」として、特定の投機筋が資金操作している線も考えられるかもしれない。
③ 洗浄的目的・資金移動
証券口座を使って匿名性の高いルートで資金を回す手法の一端という可能性もあるかもしれない。
なににしても、「証券口座の資産を知らないうちに使われていた」という事実がもっとも深刻である。
個人投資家が今すぐ取るべき「7つの心得」
では、私たちが今すぐできることは何か?
現役ユーザーとして日々気にしている「防御策」を7つにまとめてみた。
① メールやSMS内のリンクを押さない
にわかに届いたメールなどのリンクを押す前に、本当に公式か?を必ず確認。
用心して、公式でもクリックしない方が無難。
② ブックマークか公式アプリからログイン
アプリや、あらかじめ登録したブックマークなど、自分から正確な対象へアクセスする癖をつけよう。
③ 二段階認証は必ずONに
万が一ログイン情報が漏れても、ワンタイム認証がかかっていれば防げる可能性が高まる。
④ ログイン履歴を定期的にチェック
仕様やサービスに含まれていれば、マメにログイン履歴を確認する。
心当たりのない日時や履歴があれば、即通報を。
⑤ 取引通知メールはONに設定
意外とオフにしている人が多いですが、取引通知が届けば不審な動きにすぐ気づける。
⑥ パスワードの定期変更&複雑化
誕生日や名前などはNG。記号や大文字を含む複雑なパスワードを使おう。
⑦ 不審な点があれば即時連絡
迷っている間に被害は拡大します。
「もしかして…?」と思った時点で楽天証券のサポート窓口へ連絡を。
とにかく、ひとつのポイントとしては手間を惜しまず、面倒でも自分から正確なサイトへアクセスすることだ。
メールやSNSのリンクに罠が仕掛けられているのがフィッシング詐欺だからだ。
「投資は自己責任」だからこそ、守る努力もまた“投資”
証券口座の安全は、私たちの資産そのものを守る盾です。
安心して投資を続けるためには、サービスを疑うのではなく、
使い手である私たち自身の“リテラシー”を高めることも求められている。
レバレッジを高めた売買や含み損のまま持ちづづけることも危険行為のひとつと言えるが、こういうことも含めて守る力も身に着けておきたい。
この記事が、皆さんの投資生活にとって少しでもお役に立てば幸いです。
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kyosuke
Swing&Savor54(スイセイ ごーよん)の編集人にして埼玉在住のアラフィフ サラリーマン。老後の「行くとこ・やること」を考えながら、初老の日常を発信していきます