
「地クラブって聞くけど、実際どんなクラブ?」
そんな疑問を持つ方も少なくないと思います。
実のところ、「地クラブ」には明確な定義があるわけではありません。
ただ、多くの場合、大量生産(量販店では販売しない)ではないこだわりの設計や、職人の手作業による加工、カスタムフィッティング前提の販売スタイルなどが挙げられます。大手メーカーにはない自由度や、玄人好みの設計思想が詰まっている。
そうしたクラブが「地クラブ」と呼ばれることが多いのです。
たとえば、EPON、BALDO、GRAND PRIX、Romaroといったメーカーが代表格ですね。
さて、そんな地クラブの定義に「入るのか、入らないのか?」と話題にのぼるブランドのひとつが――FOURTEEN(フォーティーン)です。

FOURTEENは“地クラブ”?それとも“大手”?
フォーティーンは量販店でも見かける機会があるなど、全国的に知られるブランドではありますが、群馬県の自社工場で鍛造から仕上げまでを行う、職人技が息づくメーカーでもあります。特にウェッジは「打感の良さ」「スピン性能の高さ」では定評があります。
販売網や知名度だけで見れば「大手寄り」に見えるかもしれませんが、製品開発の姿勢や設計思想を見ると、「地クラブ的」と言いたくなるようなこだわりを感じさせます。
個人的には、“大手と地クラブのちょうど間”――そんな印象です。
TB-5 FORGEDを打ってみた!
今回はそんなFOURTEENの軟鉄鍛造アイアン、TB-5 FORGED(7番)をインドアシミュレーションで試打してみました。
まず構えたときの印象。
やや大きめのヘッドサイズで、一見すると“やさしさ”を感じさせるのですが、不思議と“大きすぎる”とは感じませんでした。その理由は、トップラインが薄く見えるデザインにあると思います。構えたときにスッと目に馴染み、違和感がない。これは中上級者には非常に重要なポイントだと思います。
そしてフェースを見ると、ほんのりグースが効いている。
以下は、左がFOURTEENTB-5、右がPING 210i。

この形状が球のつかまえてくれる印象を受けました。
シャフトは日本シャフトと共同開発したそうなFS-90iだそうで、Sで93g設定でボールスピードが出やすいらしい。

飛距離が10ヤード以上伸びた…その理由は?
ロフト角は30度と、最近主流の「ストロングロフト寄り」。
ちなみに男子プロの7番アイアンはだいたい33〜34度前後ですから、それと比べると立っています。ロフトが立っているぶん、当然打ち出し角は低めになる傾向があります。
ただし、ソールが厚めで、重心が低く設計されているため、想像以上にボールはしっかり上がってくれました。低重心設計の恩恵でしょう。
驚いたのは、マイクラブ(Mizuno Pro 319)との比較で10ヤード以上飛んだこと。

弾道データを確認すると、ヘッドスピードがわずかに上昇し、打ち出し角が抑えられていたのが要因のようです。
もちろん「飛べば良い」というわけではありません。
私自身は、ある程度高い弾道でキャリーを安定させたいという好みがあります。
男子プロがロフト34度で打ち出し角16度前後というデータを見ると、自分としては今のマイクラブであるMizuno Proがロフト34度で打ち出し角も17.9度の方が球質的には好みに近いとも感じました。
次は屋外で“球筋”を見てみたい
今回はインドアシミュレーターでの試打でしたが、やはり実際の球筋や弾道の高さ、スピン量は屋外で確認してみたい。
アイアンに何を求めるかは人それぞれですが、TB-5 FORGEDには「打ちやすさと飛距離」「構えやすさ」「鍛造ならではの打感の良さ」など、魅力的なポイントがあると思います。
FOURTEEN TB-5 FORGEDの魅力ですね。
取材協力:バフィゴルフ
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kyosuke
Swing&Savor54(スイセイ ごーよん)の編集人にして埼玉在住のアラフィフ サラリーマン。老後の「行くとこ・やること」を考えながら、初老の日常を発信していきます